専門薬剤師の色々
がん専門薬剤師
がん専門薬剤師は2006年度から本格的に始まった認定制度で、日本病院薬剤師会が認定している専門薬剤師の資格です。
がん専門薬剤師になるには、薬剤師としての経験を5年以上持ち、引き続いて3年以上、日本医療薬学会か日本癌治療学会、日本臨床主要学会のいずれかが認定する施設でがん薬物療法に従事していること、または日本病院薬剤師会の認定する研修施設で必要な実技研修を3カ月以上履修していること、さらに所定の講習を受講し必要な単位数を取得していること、がん領域に関する学会発表が3回以上で、がん領域に関する学術論文を2編以上、薬剤管理指導の実績が50症例以上あること等が必要となります。
これらの条件を満たしており、さらに日本病院薬剤師会が行なっている認定試験に合格知れば、がん専門薬剤師となることが出来ます。
こうしてがん専門薬剤師となった後には、高度化するがん薬物療法へ対応していくとともに、安全対策や増加する外来のがん化学療法患者への対応をしていく上に、抗がん剤による医療事故防止のために薬剤師がチェック機能としての役割を果たすことも期待されるようになります。
<感染制御専門薬剤師
感染制御専門薬剤師とは、日本病院薬剤師会が認定している専門薬剤師で、2006年から始まった制度です。
感染制御専門薬剤師は、消毒薬と抗生物質のプロフェッショナルとしての役割が期待されています。
具体的には、肝不全や腎不全、未熟児など、合併症を持つ感染症患者に対して、強力な抗生物質を投与するなどして治療の一環を担います。
強力な抗生物質は、効果も強力ですが副作用も強力です。
ですから、感染制御専門薬剤師が専門的な知識と技術を用いて、計画的に管理された中で薬物治療が行なわれていく必要があります。
感染制御専門薬剤師になるためには、感染制御認定薬剤師の資格を持ち、さらに感染制御領域に関する学会発表や学術論文の発表、感染制御専門薬剤師の認定試験に合格することが必要になります。
精神科専門薬剤師
精神科専門薬剤師とは、精神科領域における薬物療法に関して、精神疾患患者の治療と社会復帰を助ける役割を果たし、安全で適切に医薬品が使用されるようにしていくことを目的としている専門薬剤師の資格です。
精神科専門薬剤師になるには、薬剤師として5年以上の経験があり、精神科において5年以上勤務して、精神疾患患者への薬剤管理指導が50症例以上あること、対象の講習会で所定の単位以上を取得していること、日本病院薬剤師会が行なう認定試験に合格していることなどが必要となります。
精神科で使用される薬物に関しては、副作用が大きなネックとなっていることも多いため、精神科専門薬剤師の活躍により、より適切に薬物治療が進められていくことが期待されています。
妊婦・授乳婦専門薬剤師
妊婦・授乳婦専門薬剤師は、日本病院薬剤師会が認定している資格で、薬剤師として5年以上の経験があり、引き続いて3年以上、妊婦・授乳婦の薬剤指導の経験を持ち、さらに指定された研修施設で所定の単位数を取得していること、実技研修を終えていること、妊婦・授乳婦の薬剤指導に関する実績が30症例以上あること、日本病院薬剤師会が行なう妊婦・授乳婦専門薬剤師の認定試験に合格していることという以上の条件を満たしている方が、取得することが出来ます。
妊婦や授乳婦は医薬品の副作用への不安感が強く、なかなか医薬品を使用することはありません。
適切な服薬は、妊婦にとっても授乳婦にとっても、もちろん子どもにとっても負担を軽減するものとなりえるので、これらを適切に指導できる妊婦・授乳婦専門薬剤師に期待される役割は大きいものとなっています。
HIV感染専門薬剤師
HIV感染専門薬剤師は、日本病院薬剤師会が平成20年に発表し、平成21年から認定に関する作業が本格的に始まった、専門薬剤師の資格です。
この資格取得のためには、薬剤師としての経験を5年以上持ち、HIV感染症患者に対する薬物指導の経験が引き続いて3年以上あり、さらに所定の単位数を取得していること、HIV感染症患者に対する指導実績が30症例以上あること、日本病院薬剤師会が行なうHIV感染専門薬剤師の認定試験に合格していることなどが必要となります。